身長が伸びるためには、骨が成長しなければなりません。
骨の成長にはタンパク質、カルシウム、ビタミンDなどの栄養とともに、体の中で作られる「成長ホルモン」、「甲状腺ホルモン」、「性ホルモン※」の3つのホルモンが重要な役割を負っています。
男の子で11歳、女の子で9歳ぐらいまでの期間では特に成長ホルモンが骨の成長を促しています。
※性ホルモンは思春期が始まると脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンの刺激を受けた性腺から生成され、 思春期成長スパートと呼ばれる急激な身長の伸びを起こします。
「低身長」つまり成長曲線で-2SD以下の子どもというのは同じ性別、同じ年、同じ月に生まれた子どもとの比較で身長の低い方から2%の子どものことです。
これは、統計的に割り出された割合ですので、そこに入っているからといって必ずしも病気とは限りません。
多くの低身長(低身長全体の95%)は体質的な体質性低身長や親の遺伝による家族性低身長、また原因不明の突発性低身長で病気ではないものです。
これらの場合、病気ではないのでひとまずは安心ですが、残念ながら自然な成長を見守るのみで治療はできません。
睡眠をよくとることと、規則正しいバランスのとれた食生活、そしてお父さんお母さんがスキンシップによって愛情を注ぐ以外に方法はありません。
低身長を伴う主な病気に次のようなものがあります。